初めての路上教習は緊張の連続
仮免許を取得すると、いよいよ一般道路を走る「路上教習」が始まります。
初めて路上へ出ると「車が多くて怖い」「どこを見ながら運転すればいいの?」「後ろの車に迷惑をかけそう」と不安になる人も多いでしょう。
しかし、最初から周囲の状況をすべて把握して完璧に運転する必要はありません。
路上教習で特に大切なことは「焦らず周囲を確認しながら安全に運転する」ことです。
この記事では、初めて路上教習を受ける人に向けて、運転するときのコツや注意するポイントを分かりやすく解説します。
路上教習では「周囲を見ること」を意識する
近くだけではなく遠くを見る

初めての路上運転…。慣れないうちは遠くではなく近くの景色、あるいは前方を走行している車の後ろ姿を注視しがちです。
「左に寄りすぎていないかな?」「ちゃんと車線の中央を走れているかな?」と気になり、視線が車の近くに集中しやすくなるからです。
近くばかりを見ながら運転していると、道路環境の変化に気がつくのが遅くなります。これは歩きスマホと同じです。
路上では進行方向の少し遠くを見ることを意識しましょう。
遠くを見ることで「信号が変わりそう」「路上駐車している車がある」「自転車が走っている」といった状況を早めに把握できます。
発見が遅れると目の前の状況に対して咄嗟に判断せざるを得なくなり、動作が不安定になりがちです。
例えばお化け屋敷はなぜ怖いのでしょうか?
それは突然お化けに扮したスタッフ(たまに本物の幽霊)が驚かせてくるからです。
逆にスタッフから「あそこの通路を曲がった先で驚かしますよ」と事前に言われてしまうと大して驚きません。
これは「構え」ができているからです。
この「構え」は今後起こりうる未来に対して行われるため、事前に必要な情報を早い段階で知っておくことで対策を取ることができます。
車の運転も同様に、早く気づくことができれば判断に余裕が生まれるため、急ブレーキや急ハンドルも減らせます。
ミラーだけでなく目視確認も忘れない
路上教習では、ルームミラーやサイドミラーを使った安全確認も重要です。
特に進路変更や左折、右折などでは自分の車の周囲に他の車やバイク、自転車がいないかを確認する必要があります。
ただし、ミラーだけですべてを確認できるわけではありません。
ミラーには映りにくい死角(三角定規の法則)があるため目視による確認も行う必要があります。

「ミラーを見たから大丈夫」とすぐに動くのではなく、以下のような流れが必要です。
進路変更をした先に車がいないかをミラーで確認します。
至近距離に車がいた場合、合図を出してしまうと「割り込まれた」と思われる危険性があります。
しっかりと車との距離を確認しながら適切なタイミングで合図をつけられるようにしましょう。
進路変更したいからといって無条件で合図をつけて良いわけではありません。
ミラーだけでは死角があるので、必ず目視による確認を行います。この目視確認を行わないと減点です。
【安全不確認】進路変更する直前に確認をしない(所内10点/路上10点)
安全確認後、余裕をもってハンドル操作を行います。急ハンドルにならないように焦らずゆっくりと進路変更をして下さい。
安全確認を習慣にしておくことで、卒業検定だけでなく免許取得後の運転でも事故防止に非常に役立ちます。
速度と車間距離に余裕を持って運転する
周りの車につられて速度を出しすぎない

初めて路上を運転していると、ミラー越しに後ろから接近してくる車がチラチラと映ることかあります。
夜だとヘッドライトがミラーに反射するので余計に目立ちますよね。
あまりにも後続車が近づいてくると、「もっとスピードを出したほうがいいのかな?」と焦ってしまうかもしれません。
しかし、後ろの車につられて必要以上に速度を上げる必要はありません。
道路標識などを確認しながら、その道路の状況に合わせた安全な速度で走ることが大切です。
万が一法定速度、安全速度を保った上でトラブルになった場合は「煽り運転」として速やかに警察に通報しましょう。
この場合、ドラレコの撮影映像が強力な証拠(ナンバーや顔など)になるため、日頃からしっかりと撮影されているか動作確認をしておきましょう。
【煽り運転(交通の危険のおそれがある場合)】
刑事罰:3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、行政処分:違反点数25点(免許取消、欠格期間2年)、前科の付与(犯罪歴)
【煽り運転(著しい交通の危険を生じさせた場合)】
刑事罰:5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、行政処分:違反点数35点(免許取消、欠格期間3年)、前科の付与(犯罪歴)
もちろん、理由もなく極端に遅く走ればいいというわけでもありません。
道路状況や交通の流れを確認しながら適切な速度を保つことを意識します。
後続車が気になっても焦って運転操作を変えないようにしましょう。
前の車との車間距離をしっかり取る
速度と同じくらい重要なのが車間距離です。前の車との距離が近すぎると、急ブレーキを踏まれたときに対応する余裕がなくなります。
特に初心者はブレーキを踏むタイミングや強さに慣れていないため、車間距離には余裕を持つことが大切です。
前の車だけを見続けるのではなく、そのさらに先の交通状況まで確認することで、動作に余裕が生まれ早めに減速できるようになります。
信号が赤になったときも停止位置の直前で強くブレーキを踏むのではなく、早めにアクセルを戻して徐々に減速しましょう。
「早めに気づいて、早めに準備する」
これだけでも路上教習はかなり落ち着いて運転できるようになります。
交差点や駐停車車両は特に注意する
右左折では歩行者や自転車を確認する
路上教習で特に注意したいのが交差点です。
信号や対向車だけを確認していると、横断歩道を渡っている歩行者や自転車を見落とす可能性があります。
特に左折するときは、左側から来る自転車やバイクなどにも注意が必要です。
「信号が青だから進める」だけではなく、曲がった先まで安全確認をしてから進むことを意識しましょう。
右折するときも対向車ばかりに集中せず、右折した先の横断歩道まで確認することが大切です。
法律上では禁止されていますが、道路を逆走してくる自転車もいます。
基本的に逆走自転車は逆走してくるくらいの安全意識しかないため、車が右折を開始していても突っ込んでくる可能性があります。
交差点では見る場所が一気に増えるため、早めに速度を落として確認する時間を作りましょう。
路上駐車している車から距離を取る
一般道路では道路脇に車が停まっていることがあります。
駐停車車両の横を通過するときは、できるだけ安全な間隔を取ることが重要です。
安全な間隔とは駐車車両の端から「1m以上」とされており、それができない場合は「徐行」しなくてはいけません。
【側方感覚不保持】動く可能性のある障害物から1m以上離れないで通過(所内20点/路上20点)
【接触】障害物等に車体が強く接触するおそれがある(所内中止/路上中止)
駐停車車両は突然ドアが開いたり、車の陰から歩行者が出てきたり、その車が急に発進したりする可能性があります。
駐停車車両を見つけたら直前になってから避けるのではなく、早めに周囲の状況を確認してから避けるようにしましょう。
路上教習は「早めの確認」が上達のコツ

初めて路上へ出ると教習所内とは情報量がまったく違うため、怖いと感じるのは珍しいことではありません。
路上教習で意識したいのは「前方を広く見る」「安全確認をする」「車間距離を取る」「早めに減速する」という基本です。
特に重要なことが「早めに確認すること」です。
信号や交差点、歩行者、自転車、駐停車車両などに早い段階で気がつくことができれば、その後の運転操作にも決して無視のできない余裕が生まれます。
逆に直前になって気がつくと急ブレーキや急ハンドルにつながりやすくなります。
最初の路上教習で上手に運転できなくても問題ありません。教習を重ねるにつれて道路を見る余裕が生まれ、少しずつ運転にも慣れてきます。
後ろの車や多少のミスを気にしすぎず、まずは「安全に走ること」を最優先にして路上教習を進めていくようにしましょう。
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